過去に試運転中の脱線事故でニュースになった宇都宮ライトレール、いよいよ今年の8月に開業しますね。今日は開業日が間近に迫る宇都宮ライトレールについて取り上げます。


宇都宮ライトレールとは?

宇都宮ライトレールは、栃木県宇都宮市と芳賀郡芳賀町を結ぶ形で新たに建設された新路線です。

宇都宮市の中心より西側にある桜通り十文字交差点にある、宇都宮駅東口停留場から高根沢工業団地までの全長約18kmになります。

宇都宮LRTが建設された大きな理由の一つが、日本で社会問題になっている少子高齢化です。

宇都宮市の平均年齢の高さは全国でも有数と言われていて、マイカーで自由に移動ができる60歳以上の高齢者は多くありません。自力での移動手段を持たない高齢者や小さな子供が快適に生活ができるように、市が全面協力する形でLRTの建設が決定したと言われています。

宇都宮LRTの開業日はいつ?

宇都宮LRTの着工が始まったのは2018年3月20日です。同年5月にスタートとなる宇都宮駅東口で起工式が行われ、その1ヶ月後の6月から本格的な工事が始まっています。

当初の予定では2022年度中に開業と発表されていましたが、2023年4月時点で開業には至っていません。

計画が遅れた大きな理由の一つが自然災害です。台風による豪雨で工事が一時的に中止になるといった遅れが生じたため、計画の修正を余儀なくされています。

その後の計画修正によって、新たに発表された開業予定日は2023年8月です。

宇都宮LRT 快速の停車駅は?

宇都宮LRTで建設されている駅は宇都宮駅東口、東宿郷、駅東公園前、峰、陽東3丁目、宇都宮大学陽東キャンパス、平石、平石中央小学校前、飛山城跡、清陵高校前、清原地区市民センター前、グリーンスタジアム前、ゆいの杜西、ゆいの杜中央、ゆいの杜東、芳賀台、芳賀町工業団地管理センター前、かしの森公園前、高根沢工業団地の19駅です。

この中で快速電車の停車駅は宇都宮大学陽東キャンパス、平石、清陵高校前、清原地区市民センター前、グリーンスタジアム前、ゆいの杜西、ゆいの杜中央、ゆいの杜東、芳賀台、芳賀町工業団地管理センター前、かしの森公園前の11駅となっています。

運転間隔は平日朝6時から9時、夕方17時から19時の通勤ラッシュ時間帯が快速を含めて6分間隔で毎時10本、その他は10分間隔で毎時6本の予定です。

宇都宮LRT 試運転での脱線事故

着工と並行する形で完成した一部路線で試運転を行っていますが、2022年11月に脱線事故が起きています。原因は、遠心力による車両への負荷です。

事故が起きた現場は分岐とカーブが続いていたため、時速13kmでの走行中に強い遠心力が掛かったことで脱線に繋がったと考えられています。

再発防止策として取られたのが、現場付近での減速とカントの除去です。乗客の乗り心地を良くするカントを取り除き、普通、快速問わず車両が5kmまで減速して走行することで安全性が向上しています。