猛暑が続く中、とても気になったニュース記事があったので取り上げますね。富山市で、ボツリヌス菌による食中毒で入院した家族のお話です。

ボツリヌス菌の食中毒は、ここ10年間で国内の事例では3例だそうです。他の疾病と比較すると少なく感じますが、このうち1人が亡くなっているとの事でした。

今回の事例では、初期症状として嘔吐や目の異常などの症状があり呼吸困難にも陥ったそうです。その後、医師の診断でボツリヌス症と判明しました。


ボツリヌス症とは?

ボツリヌス症とは、ボツリヌス菌の毒素が体内に入ったことで全身の神経麻痺を引き起こす病気です。

今回発生したボツリヌス菌の食中毒でも呼吸機能に障害を引き起こしましたね。早めに適切な治療を行われないと重症化しやすく最悪なケースで死に至る事もあるそうです。

そして、多くのボツリヌス症は毒素が入った食物を摂取することで発症するとのこと。それ以外にも傷口から菌が侵入するケースや、小さい子はボツリヌス菌自体を摂取して発症することもあるみたいですね。

ボツリヌス症の症状とは?

ボツリヌス症の症状は、原因となる食べ物を摂ってから約18~48時間後に発症すると言われています。

初期症状としては、瞼が上がらずモノが二重に見えたりする視覚症状や呂律が回らなくなったり食べ物が飲み込みにくくなったりするそうです。

少し進行が進むと下痢や嘔吐や腹痛、脱力感があるとの事。さらに進行が進むと呼吸困難に陥ることもあるそうです。今回の事例を当てはめてみると、重症化していたのかもしれませんね。

そして、ボツリヌス症はすぐに快方に向かうわけではなく症状が1か月以上続く可能性があるそうです。

ボツリヌス症は怖い食中毒

ボツリヌス菌による食中毒は、サルモネラ菌やアニサキスと並ぶほど怖ろしい食中毒菌の代表格だそうです。1984年に起きた辛子蓮根事件が有名らしい。

ボツリヌス症の予防策として、自家製の食べ物などは冷蔵庫での保存が第一で再加熱をするとさらに安心かもしれません。酢やレモンをふりかけるのも良さそうですね。

また、ボツリヌス菌は蜂蜜(ハチミツ)にも含まれていて、乳児に与えないように注意されているほどです。