新型コロナウイルスでの企業倒産ですが、やはり増えて来ましたね。毎日、どこの会社が倒産したなどニュースでみるような気がします。
そんな中、衣料品の大手で東証一部企業のレナウンが倒産したというニュースがありました。
レナウンと言えば、昭和の時代にテレビCMなどでインパクトもあり売り上げも好調だった衣料品ブランドです。レナウン娘やアロン・ドロンのCMとかやっていました。
経営が危ないと言われていたのは観光業界や飲食業界でしたが、レナウンのようなアパレルメーカーも倒産してしまう点でコロナの影響は本当に計り知れないと思ってしまいました。
でも考えたら外出自粛で服飾関係の会社こそ危機的状況なのかもしれませんね。
レナウンの倒産について
レナウンは、東京都江東区に本社がある衣料品総合メーカーになります。創業118年の歴史ある老舗のメーカーです。
レナウンの取引先は、ほぼ大手の百貨店になります。大手百貨店は、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために営業時間を短縮したり首都圏では長い間、休業を余儀なくされていました。
百貨店の売り上げが落ち込んだ事によりそのあおりを受けてレナウンは負債総額138億7900万円を抱えて倒産しました。そして、2020年5月15日に民事再生法を申請して受理されました。
ちなみにレナウンの百貨店での売上高は、3月で42.5%の減少、4月で81.0%だったそうです。インターネット通販でも販売しているらしいのですが、そちらは売上好調でも全体の3%位で、百貨店での売り上げをカバーできるものではなかったそうです。
レナウンは東証一部の上場企業なのですが、新型コロナウイルス関連での上場企業の倒産はレナウンがはじめてとなります。
レナウンの倒産は新型コロナだけが原因ではない?
レナウンの倒産ですが、新型コロナウイルスの影響によるものが大きいとは思いますが、大手アパレルメーカーとしてのレナウンはここ数年、苦しい状態だったと聞きます。
ユニクロをはじめとした格安メーカーに押され気味なのもあったし・・・。
レナウンは、ずっと経営悪化が続いていて2010年に中国の大きな繊維会社である山東如意科技の子会社になっていてそこと対立していたらしいですね。
もともと経営不振だったところにコロナの直撃で倒産といった感じなのでしょう。
日本の企業倒産は2倍、3倍と増加を辿る?
昨日、レナウンの倒産の他にも気になるニュースがあったので紹介します。
2020年5月15日の時点で、新型コロナウイルス関連の経営破綻が150件を超えたそうです。
月別の倒産会社数ですが、2月・2件、3月・23件、4月・84件と来まして、5月はまだ半月ですがすでに41件発生しているそうです。増加の推移が大きくなってますね。
今、倒産しているのはコロナが流行る前から資金繰りに困っていた企業だと思うので、このままこの状況が長期化してしまったら優良企業まで倒産の憂き目に遭うかもと思います。
倒産したところが最も多い都道府県は、東京都・32件、北海道・13件、大阪府・13件、静岡県・8件、兵庫県・7件、新潟県・6件、福岡県・6件だそうです。そして、新型コロナウイルスの感染者が全く出ていない岩手県でもコロナ関連で倒産してしまった会社があるとの事です。
経営破綻した企業の業種ですが、宿泊業・30件、飲食業・22件、アパレル・20件。レナウンに代表されるようにアパレル関連も多いことが分かりますね。